今回の撮影メンバーはどんな流れで決まっていったの?
今回は気持ちいい場所で気持ちいい滑りをできたらいいなっていう感じで、メンツはウエさん(植村能成)、ミノッチ(見野雄祐)。何年か前から一緒に滑ってて、先輩ライダーでスキルももちろんだけど、一方的に俺が雰囲気とかも好きで、滑りに誘いたくなる年上のメンツ。そんなメンツでやりたいなぁって。
俺のなかではターンもフリーライドもフリースタイル
3人の世代間がすごく面白いメンバーで魅力的だね。それぞれが残してきた芯が太いというか。
ウエさんたちとやるときは自分が一番年下で行くから、みんなの様子を見ながらも俺のペースでやらしてくれたり、雰囲気とか滑りに対しての考え方とか、プッシュとかじゃくてそういう風にやったらそういう感じでいけるなぁとか、先輩からもらえるパワーがいいすよね。スノーボードのフリースタイルって、俺のなかではターンもフリーライドもフリースタイルだから、自分より長くスノーボードをしてる人は、いろいろ経験してきてるから一緒にやりやすい。ラインが気持ち良くやれないコンディションのときに、ジャンプしたいなって思ったらコウヘイ(工藤洸平)、ケイスケ(吉田啓介)とか年下と滑るのも面白いから、撮影に混ざって刺激をもらう。
撮影は自分にとってどんな位置づけなの?
自分にとっては当たり前なもので、ライダーとしてそれがすべて。ライダーとして一番重要視してる部分で俺がやってく場所。スノーボーダーとして大会の解説とかも仕事だけど、絵を描いている人と一緒で、自分がイメージした滑りを表現したい。シーズンはじめはスキー場で滑って、良い乗り方はどこか? とか探ってるんですよ。それを試す本番の場所が撮影。気合が入るし、今まで自分がやってきたものを表現できてるのか? そういう感じで挑んでる。
自分の滑りで大切にしてる所は?
クリーンなスタイルが好き。攻めのギリギリな滑りでカッコいいなって思う瞬間もあるけど、自分の滑りとしてはクリーンな滑りを目標にしてて完璧な滑りをしたい。8割っていうよりつねに6割程度位で滑ってるように見えるような滑りで映像に残したいっていうのがある。
その感じは映像、写真から滑りに滲み出てると思う。
追求していったらなるべく無駄な動きを減らしてこうって感じ。たまに攻めてる映像もあるけど、全部そういうのじゃなくていいなって。ニコラス(ミューラー)とか、ルイーフ(パラディス)もそうだけど、攻めてるけどノレてる感だしてて、場所じゃなくてスキルで魅せるっていう感じ。
撮影を続けているモチベーションはなんですか?
まだ自分が上手くなれるって感じてる。実際に上手くなれてるって思えてるから撮影で表現したい。上手くなってないな、下手になってる思ったら撮影しなくなるかもしれない。
スノーボードはいまだにどんどん面白くなってる?
昔だったら天気悪かったりパークが良くなかったら、滑るのやめてたようなコンディションのときも、今だったらリフト1本でも最後まで遊んでる。
自分のイメージと滑りの答え合わせなんだね。
ただ撮影をしたいってよりも自分が上手くなったのを記録として残したいっていう。挑みたいって感じでやってる。
最近、俺はプロじゃないのかな? って思ったりしてて、プロフェッショナルって世間一般でいったら、ヤバい画を残さなきゃいけないとか、撮影期間のなかでも雪が良くても体を休めたり考えないといけないから。でも俺は滑りたいときに滑りたくて、それが毎日なんだけど。だから撮影じゃない日でも本気で滑って次の日体痛いけど滑りに行っちゃう。